ホームレス聞き取り調査

6月 25th, 2013

5月4日、仙台市内の路上生活者を含む不安定居住者45名を対象に、仙台夜まわりグループによる、30項目に及ぶ大掛かりな聞き取り調査が行われ、路上、車上・ネットカフェ等の不安定居住の実態が判明しました。

平均年齢は、54.8歳。50〜60歳代が61%を占めますが、30歳代〜40歳代という実質稼働年齢の当事者が31%と増加傾向にあります。

出身地は、仙台を含む東北地方が70%、残り30%は関東・関西・中国・四国・九州で、以前に比べ他県出身者が明らかに増加しています。最終住所地は、関東・四国・九州で30%、仙台市内での路上生活の期間も一ヶ月内・三年未満で58%を占めています。

さらなる精査が必要ですが、東日本大震災後、復興関連の仕事を求め、全国各地から東北にやって来たものの、不安定就労で路上生活に陥ってしまった事例の多さが数値に反映されているものと考えられます。

寝ている時に物を投げつけられたり、絡まれたりすることがあるという回答が33%もあり、路上生活者への偏見と、不満を弱者にぶつける歪んだ憂さ晴らしが、仙台でも横行していることが分かります。官民一体となった人権啓発活動が必要です。

これからも継続して聞き取り調査を実施し、生活困窮者の背景や動態を分析した上で、さらなる支援活動の展開や伴走業務に有効に生かしていきます。