2013.10.19 本日の「HELP!みやぎ」

10月 19th, 2013

本日開催された開所式で「HELP!みやぎ」当月上半期の活動報告をしました。

相談総数約40件、95%以上が男性でした。相談者の在宅/路上比率は3:2でした。6割が在宅生活の方です。

在宅の方、とりわけ路上と在宅の境界線上にいる相談者は、問題が輻輳し本人でも判らない状態にあることが多く見受けられました。

問題がはっきりしていても解決手段への決断が出来ずに更に深みに嵌り、絶望の淵に立っている方もいます。

複数の解決手段が存在することを紹介しても、多くの方が今までの生活・環境を失うのが怖く、足を踏み出せないでいます。本人自身が納得できる解決策を考える必要があります。

路上の相談者は、すぐに自律への道を求める方々と、路上からの積極的な脱出を諦めている方々の2種類に分かれています。

依存症や他の障碍がなく、かつ自律意識の高い人には、まず居宅を得て保護を受けるように提案しています。この3週間で「HELP!みやぎ」経由で緊急シェルターへ保護されたケースが3件、そのうち居宅確保で自律に向けて歩み出したケースが2件ありました。

障碍や病気がある路上の相談者には、まず保護課に医療券発行を求める紹介状を出しています。緊急のケースを除き、自律先は、確実に支援が可能な専門施設や自助グループ・グループホームを紹介しています。

居宅確保をして生活保護を受け、自律への道を歩み始めた人たち、自律途中の相談者は、環境に甘えて自律途中であることの自覚に問題があるケースが多いようです。

確かに就労だけが自律ではありません。各人それぞれの自律の仕方があります。問題はその自律に向けてモチベーションを育て維持して行くことにあります。それを阻んでいる問題をひとつひとつ話しながら見つけ、解決への糸口を見いだして行く必要があります。

総体的に言えることは、絶望や苦悩の淵にある方は、自らの問題を直視出来きずにいる傾向があります。自分自身に起こっている問題は何か。そしてそれを解決するには、どうすれば良いのかを共に考え、方策を見つけ出すのが「HELP!みやぎ」の仕事なのです。