パーソナルサポートサービス説明会

10月 7th, 2010

東京霞ヶ関で行われた厚生労働省・内閣府主催のパーソナルサポートサービスモデル事業募集の説明会に行ってきました。

これは、いわゆる「ホームレス自立支援法」成立以前から大都市のみならず各地方都市で試行錯誤的に始められ、路上生活者・生活困窮者に対してボランティアベースで行われている生活相談を、制度的・資金的裏付けをすることで事業として成立させていくための仕組みづくりということができるでしょう。

今回のモデル事業は、こうしたワーキングプアを再生産しないための試行錯誤が、政策レベルでやっと始まった、という点では評価できるものです。

他方、緊急雇用対策の枠内の補正予算による事業であるために、雇用に直接結びつかないパーソナルサポートの位置づけがあいまいであることや、たとえ需要が高かったり、良い提案があったとしても、地方自治体が手を挙げなかった場合には、応募できないようになっているなど、幾つかの制度的問題を抱えています。

各地の路上生活者の構成状況は、基本的には類似した傾向をもっていても、細部では、それぞれの地方の特殊な地理的・歴史的背景を反映しており、どこかでうまくいったモデルをそのまま他の状況にあてはめても、必ずしもうまくいくとは限りません。

中央集権的な判で押したような類似モデルを全国に広めるのでなく、たとえ荒削りであっても、各地の既存の活動の特徴を生かした、多様かつ独自なモデルを提案してもらい、それぞれのモデルの良い面をとりあげて、伸ばしていくことができるようなモデル事業にしてもらいたいと願っています。

説明会のUstream録画は以下のページで見る事ができます。

2010.10.5パーソナルサポートサービスモデル事業説明会

上記リンクのURL:
http://www.ustream.tv/recorded/10009040